企業と人との幸せな出会い 企業理念開発コンサルタント/コミュニケーションデザイナー 足立 光正

組織にとって《理念》は欠かせないものです。なぜなら組織とは「複数の人々が目的を共有して協力し合う関係や集団」のことだからです。組織には必ず目的があり、その目的をどのようにして達成するかというアイデア(idea)があります。このアイデアが組織理念です。組織は生まれながらに《理念》を持っているのです。

異なった考えや生き方を持った人間が、ある目的を持った集団を形成することができるのは、その一人ひとりの心の中に、「集団を形成したい」あるいは「その集団に所属したい」という意志が働いているからです。それは3人の集団であれ、3万人の集団であれ同様です。その理念が文章化され明示されていても、いなくても、理念があるからこそ組織は成り立っているのです。

だから、組織に参加しようとする人々にとっても、最も重要な、根源的な組織の評価基準は組織理念なのです。その組織理念が共感できるか共有化できるかということなのです。

千原さんが創業されたiPSR株式会社の「ミッション・カンパニー」が、企業と求職者との出会いの場として、人財を求めている企業のトップと求職者との対話の場を創られたことは、上記のような組織理念の本質を踏まえた素晴らしい取り組みだと思います。まさに画期的なシステムだと思います。

企業トップこそ企業理念の源流を担っている人ですから、求職者はトップとのコミュニケーションを通じてその企業の本質をより深く理解することができるからです。また企業トップは求職者との対話を通じて、その人の人生観や価値観をよりリアルに把握し理解することができるからです。そしてそこからは、真に共鳴し合える企業と人との幸せな出会いが生まれていくと思います。

私は1970年代後半から40年以上にわたり、約50社の企業理念開発プロジェクトに関わって参りました。特に最近10年ほどは、千原さんのプロデュースにより、ご一緒に何社もの一流企業の企業理念開発プロジェクト(守秘義務により非公開)のサポートをさせて頂きました。そして私自身は、千原さんが蓄積しておられるノウハウから、人財の採用と教育における企業理念の意義や役割を学ばせていただきました。

この度新たにスタートされたiPSR株式会社の、企業トップと求職者との対話システムから、個人と組織の主体性と信頼関係が育まれていく過程に、私はまた新たな学びをさせていただこうと期待しております。

PROFILE

足立 光正氏

■略 歴

1958年 舞台芸術学院卒業
1962年 ソニーオートスライドプロダクション入社、以後映像会社4社を遍歴。この間、約200社の教育スライド、PR映画、TVCM、教育・PRビデオのシナリオ演出を担当
1971年 シンクタンク・トータルメディア開発研究所のブレインとして、博物館・博覧会展示演出、CI計画、イベントなどを担当。CI計画を通じて企業業理念開発ノウハウを構築。
1974年 株式会社プランニング&プロダクション設立。「コミュニケーションデザイン」をコンセプトに、媒体カテゴリーにとらわれず最適なコミュニケーションを企画制作するビジネスモデルを確立する。
2004年 企業不祥事頻発に義憤を覚え、著書『「企業理念」開発プロジェクト』を上梓。以後コアコンビタンスを「企業理念」に定め、企業理念開発サポートや講演などを軸に活動している。

■主な著作

書籍
  • ●『「企業理念」開発プロジェクト』(ダイヤモンド社)
  • ●DVD『岩倉使節団の米欧回覧』(慶応義塾大学出版会)
  • ●幼児しつけ絵本『ごあいさつ』『ありがとう』『なかよし』(明正会出版)