「命」を大切にする 「命」に対して真剣に取り組む人に“悪い人”はいない 千葉県君津市で採卵養鶏業を行う 株式会社菜の花エッグ 代表取締役 梅原正一の生き方・働き方

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株式会社菜の花エッグ 代表取締役 梅原正一の生き方・働き方

美味しくて安心・安全な「食べ物」を提供する企業様と共に

主婦の悩みを「たまご」で解決したい

対話する?

株式会社菜の花エッグは、美味しい鶏の「たまご」を生産し、スーパーマーケット様や生活協同組合様、地域の飲食店様など、美味しくて安心・安全な食べ物を提供する企業様に「たまご」をお届けしている会社です。

「たまご」は食品なので、品質・衛生管理のレベルをきちんと上げていくことは当然ですが、当社の「たまご」を食べて頂くことによって消費者の皆様が健康になり、美味しさを感じてもらうことをテーマに日々仕事をしております。

「たまご」というのは食卓、家庭の冷蔵庫の中では常備品であっていつでもあるもの、万能食材のひとつです。ビタミンが入っていたり、DHAが入っていたり、生産者側はそうした特殊性を出して商品開発をしていますが、食べてそれを感じてもらえることは少ないと思います。では、それに対してどうしていくか?当社では「主婦の悩みをたまごで解決したい」と考え、日々、それに取り組んでいます。

日常の中で、何が主婦の悩み何かというと、一番は、食事について献立をいつも考えていなければならないこと。もちろん、掃除や洗濯などの家事一般もありますが、なんといっても食事でしょう。主婦は家族に美味しいもの、健康に良いものを作り、食べさせたいという願いがとても強いです。でも、手持ちのレシピがたくさんあるかというと、なかなか十分には対応もできなくて、アイディアが尽きてしまいます。それに悩んでいるお母さん方が多いと思うのです。当社では「たまご」を通してその悩みを解決していただきたい、これが菜の花エッグの大切なコンセプトの一つになっています。

自分の「たまご」は、自分で売る

時代の変化を感じ、仲間たちと「菜の花エッグ」を立ち上げた

対話する?

私が現在二代目の社長として代表を担っていますが、当社は平成3年に設立しました。当時、この千葉県君津の地区には養鶏場がたくさんありましたが、それらは農協さんに卵を出荷するだけの生産農場でした。

その中にあって、「自分のたまごは自分で売らなければこれからは生きていけないのではないか」と、私の先代も含めた周辺養鶏場の方々が集まり、販売会社である「株式会社菜の花エッグ」を立ち上げたという経緯です。

千葉県の県花は菜の花ですから、千葉県産をアピールする意味で、会社名は「菜の花エッグ」、商品名は「菜の花たまご」とネーミングしました。

先代の父から養鶏のキャリアは50年、いろいろ歴史は感じます。私が入社したのが平成元年、平成3年の「(株)菜の花エッグ」の立ち上げ、時代に対応するための様々なチャレンジを以前からしてきたようです。当時はバブルの時代でしたので、工場を大きくし、大量に生産して、どんどん「たまご」が売れた。「たまご」の相場の変動はありますが、作れば売れるという時代でした。

しかし、今はもの余りの時代、デフレの時代ですから、この「たまご」は美味しい、この「たまご」は安全だ、これは地場産で新鮮だなどをいくら言っても、そういうことだけでは売れないのです。

「たまご」は栄養価値が高く貴重な食材ではあるのだけれど、「たまご」を食べなくても人間は生きていけるわけで、「たまご」の意味合い。つまり商品コンセプトをきちんと押さえた上での生産・企画・開発・販売がますます求められていることを感じます。

素直、聴く、そして何にでも「チャレンジ」する

失敗しても、それは肥やしになる

対話する?

社長の息子ということで入社…どうしてもそういう目で周囲に見られますので、ヘンに気負って仕事をしていた時期もありました。でも、そうした中で先代社長は何でもチャレンジさせてくれました。失敗もたくさんしましたが・・・。

チャレンジする過程で、人の話を聴いてよいと思ったことは、素直に取り入れ実践することを大切にしてきました。それが現在の商品作りに結びついていると思います。

いままでやって来たことが否定される場面に出くわすことも多々ありましたが、そうした時に、私は、じゃまずそれをやってみよう、そして、その方がよかったら直そうという姿勢なんです。結果が良くなるならそれで良い、というように思って、いつも仕事をしています。

戻ることができない失敗になる前に修正すれば、それはいい肥やしになる。また、あきらめないということ、です。

あらためて、「たまご」の価値を訴えていく時代

より美味しく食べて頂くために

対話する?

飼料の高騰などがあり、採卵養鶏業の経営もなかなか厳しいものがあります。なので、工場などの規模を拡大していくつもりは現在ありません。でも、お客様層を広げる、もっとお客様の支持を得ていくという、販売拡大へのアプローチは当然あります。そのために、私達の想いや考え方に賛同していただける養鶏業者さんや企業さんと協定を結んで、一緒に販売していこうとする戦略を立てつつあります。

現在、私達の会社の鶏は28万羽で、年間4500トンくらいの「たまご」を販売していますが、例えばそれと同じクラスの養鶏業者さんが3軒集まれば100万羽くらいになるわけです。そうなれば、大規模スーパーさんへの対応が可能になり、新しい販売戦略もできていくと思っています。

日本では、卵の生産量は需給率96%と言われています。そうした状況の中で、やみくもに生産を増やしていけば過剰生産になって立ち行かなくなるのは目に見えています。ですから養鶏業者個々が生産を増やすのではなくて、集合することによって共に力を合わせ、新しい販売網を築き上げていくのです。

採卵養鶏業を行っていて常に願っていることは、単に物価の優等生というばかりではなく、私達が作っている「たまご」の価値をお客様が認めて頂き、支持をしていただけること。そして、より美味しく食べていただく、これに尽きます。

先人たちのおかげで日本人の「たまご」の消費量は世界でトップクラスなのですが、今後、人口が減っていく中で、これからの「たまご」の消費量の動向は先が読みにくくなっています。ですので、あらためて、「たまご」の価値というものを訴えていくことが必要な時代になるでしょう。それに対する努力はまだまだたくさんあります。

「たまご」って本当に素晴らしい食材

日本の食習慣を守っていくことが我々の使命

対話する?

「たまご」って本当に素晴らしい食材だと思うのです。
まず、冷蔵庫の常備品であること。「常備品」とは、食べたいから買うのではなく、無いから買っておくものなんですね。

次に利用範囲がとても広いこと。生で、茹でて、焼いて、蒸して…ここまで広く利用されている食材はほかにないと言っても過言ではありません。

また、「たまご」は完全栄養食です。受精卵だと21日後にひよ子が生まれます。なにも手を加えずとも「命」が生まれる。これは人間では考えられません。これほど優秀な素晴らしい食材は世の中にない、ですよね。

社員には当社で働くだけではなくて、自分がウチの「たまご」を食べたらどう思うか、自分がウチの「たまご」を買う時はどう思うか、それに思いを巡らせて商品を作ってもらいたい、このことを常に言っています。

当社の商品の一番のファンは我々でなければいけない、ということです。

私は朝1個、ウチの「たまご」を食べます。機会あるごとに食していますから、日々、2個以上は食べているでしょう。朝は生たまごの掛けご飯。あとは、ゆでたまごにしたり、味噌汁やラーメンの中に入れたり。

時には他社さんの「たまご」を買って試食することもやっています。ただ、それの区別化、正直、分かんないのですよ。それくらい、「たまご」の品質は全体的にレベルアップしています。

生たまごを食べる文化は日本だけにしかないので、日本の鶏卵業者はものすごい努力をして美味しく安全なものを作り上げてきました。日本の消費者には生で「たまご」を食べるというのが大前提にありますから。生で食べられるという食習慣、これを守っていくというのも我々の使命であるでしょう。

ものを売るのではなく、「こと」を売る

お客様がどういう思いで食べてくださっているのか、そうした生の声を聞くことがとても重要

対話する?

商品がお客様に支持されるのにはいろんな過程があります。提供する商品が食品ですので、衛生レベルや品質がより高いものを提供する、これが基本。「たまご」というのはそれが当たり前になっている食品です。でも、「たまご」という "もの" を売るだけではなく、買って頂いたお客様が、気付きがある、悩みを解決する、具体的には食事のことを考えるシーン・調理するシーン・食べるシーン等を想像してもらう"こと" を売ることを大事しており、それをわが社の商品に反映しております。

お客様がどういう思いで食べてくださっているのか、そうした生の声を聞くことがとても重要で、今、それに少しずつチャレンジしています。その結果、「自分達の行ってきたことは正しかった」とか、「方向性がちょっと違っていた」などが分かってきて、非常に嬉しく思っています。

我々の作っている「たまご」、美味しいという自信はあります。しかし、お客様は当社の「たまご」を本当に美味しいと感じてくださっているのかどうか、それを我々はなかなか知り得ない。ですから、お客様と交流できる企画を考える。その企画に賛同してくださったお客様からのハガキに一言「美味しかった」と書いてあるだけでも非常に励みになります。それが今後の商品開発にも繋がっていきます。

「経営理念」に込めた想い

どの言葉も削ることができませんでした

対話する?

私たちの経営理念の中に

「私たちは、鶏卵生産者として、日本の食生活に果たす大切さを認識し、高品質で安全性を追求した生産を行い、食卓に安心できる"美味しさ"と"健康"を届けます」というのが一番に掲げられています。

次に、「私たちは、地産地消に取り組み、人と人との繋がりを大切にし、協力し合い地域社会の環境保全・食文化・食育に貢献できる人間集団を目指します」と謳っています。

周辺一帯にまず「このたまご、美味しいね」といってもらえること。隣に住んでいる方がウチの卵を美味しいと言ってくれ、当社のことを知ってくれるということですね。

そして3番目に、「私たちは、人間として能力・可能性を高めるため、コミュニケーションを実現の場とし共に成長し続けます」 と定めました。

会社というのは給料を稼ぎ生活の糧にしていくわけですが、私も含め、会社にいる時間は1日24時間の中で一番長い。人はそれぞれ夢を持ち、人それぞれ人生に対しての想いを持っていますね、その夢や想いが、一日で一番長く過ごす会社の中で達成できたらいいですよね。我々はそれをお手伝いできればいいな、と考えています。

会社のために何かをしてくれ、というのではなくて、社員のみなさんが自分の夢を達成する、会社はその一つの「場」、会社はその手段の一つ…そういうふうになってくれたらいい。

さまざまな学びの場に参加して、いろいろな助言をいただきながら自分で考えて、経営理念を作りました。理念としては、文章が長いかもしれない。でも、どの言葉も削ることができませんでした。

感謝しています。そして、社員全員に「幸せ」になってほしい

50年間築いてきた地域との関わり

対話する?

われわれの会社は養鶏場の全国的規模からすると、そう大きくはないです。しかし、これまでの50年間の経営の中で先代が築いてきた関わり、これは貴重なものがあります。そして、この地域の方々から温かい支持を受けていることに対して、非常にありがたく思っています。

当社には社歴が永い方が多いです。鶏を育てる人、卵を集める人、検査する人、パッキングする人、出荷のために運搬する人、販売促進の企画を考える人、いろいろな仕事内容ですが、それらの人々が一人でも欠けると商品はできないわけです。すべてが繋がって商品ができていきます。ですから、永くそれらに携わってくれる人が多いことに私は大変感謝しています。

今、強く思うことは、現在グループで働いている社員、全員がウチの会社で働くことで幸せになってもらいたいということ、それに対する責任感、それを投げ出してはいけない、という思いが強いです。今一番永く勤めて頂いている方は66歳ですが、この方は20歳の頃から働いてくれ、私が小さい頃に一緒に遊んでくれた人です。

持つ前に「成る」

実現したいことがあるならば、人として、まず自分がそれに相応しい人になること

対話する?

「持つ前に成る」…どんな意味かと言うと、ある立場になるには、その立場を他人から与えてもらう以前に、そういう立場に立てる人間にまず自ら、成る、ということ。自ら、「成る」のが大事。簡単に言えば、内面が大事という意味です。何かを持ちたい場合、持てるような人間にまず成る、ということですよね。

でも、言葉で言うようには簡単なことではないですけどね。

また、自分の損得だけで動くと、仲間はできないです。誰かが一方的に犠牲になるのではなく、どうやったらWin&Winになれるか、です。これが21世紀を生き伸びて行く中で大事なことかな、と思います。

「命」を大切にする

命に対して真剣に取り組んでくれる人に“悪い人”はいない

対話する?

私たちの仕事で強く意識していることは、「生き物」を飼っているということです。毎日のように鶏は「たまご」を産み、毎日それを出荷する…つまり、365日、動いているわけです。ですから一般の企業と違って、土曜日・日曜日・祭日は基本的にはありません。そうした中で社員はローテーションを組み、就業してくれています。これが大変なところだと思います。

生き物と共にあるということは、命の大切さを常に思っていること、これが私たちの仕事を通して一番学べることでしょう。生き物によって私達は生業を成り立たせているのですから、命ということに対して非常に真摯に受け止めて、日々過ごしています。

その命を大切にする私たちの仕事が、人々の日々の生活を支えているという自覚にも繋がっていくのです。

命に対して真剣に取り組んでくれる人に"悪い人"はいません。

あらたに仲間になって頂く方には、まず生産現場に入っていただき、「たまご」とはどのように生産されるのか、どこが大事なのかなど、しっかり基本を学ぶことから始めていただきたいです。

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